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『悪いことをして罰があたった子どもたちの話』エドワード・ゴーリー

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『悪いことをして罰があたった子どもたちの話』(河出書房新社)
ヒレア・ベロック/文 エドワード・ゴーリー/絵 柴田元幸/訳

2010年初版。図書館で久々ゴーリーの絵本を見つけてテンションが上がった!
天から諭す手、愉快に遊ぶ子どもたちの表紙からもうMPアニメ的なブラックユーモアが感じられる。

【柴田元幸さんによる訳者あとがきメモ】
19世紀後半のイギリス、ヴィクトリア朝の人々は教訓話が好きだった。
ルイス・キャロルは、それを揶揄して『不思議の国のアリス』を書いたのではと思われる。
本書は、1907年に刊行された「Cautionary Tales for Children(子どもたちのための訓戒物語)」を基にして
12篇の似非教訓物語のうち7篇にゴーリーが挿絵を付し、ゴーリーの死後2002年に刊行された。

ほかにも、ベロックの生前刊行された、彼の友人であるバジル・ブラックウッドの挿絵による
『子供のための教訓詩集』というものもあるから比べるのも面白い。

ゴーリーが他人の作品に絵をつけた絵本は、日本では『ジャンブリーズ』『輝ける鼻のどんぐ』に続いて3冊目。
『輝ける鼻のどんぐ』は、図書館検索してもヒットしなくて、まだ読んでない

わざわざ枠を描きつつ、そこからはみ出す要素のある絵が面白い。
大人の歪曲した価値観がいかに子どもに伝染していくかは、
彼らの子どもらしからぬ陰鬱な表情から充分うかがい知れる。


●ジム 乳母からにげてライオンに食われた子の話


●ヘンリー・キング 紐をかんで苦しみにあえぎ幼くして世を去った子の話


●マチルダ うそをついて焼け死んだ子の話


●フランクリン・ハイド 泥遊びをして伯父さんに懲らしめられた子の話

他山の石=自分の修養の助けとなる他人の誤った言行。

●ゴドルフィン・ホーン 高慢の罪が祟って靴みがきになりはてた子の話


●アルジャーノン 弾の入った銃で遊んで妹に当たりはしなかったけれど父親に叱られた子の話


●ヒルデブランド 通りかかった自動車におびえて理をさとされた子の話
 


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